新SESの単価評価制度とは?仕組みや還元率の計算方法・相場、企業選びのポイントまでわかりやすく解説
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新SESの単価評価制度とは?仕組みや還元率の計算方法・相場、企業選びのポイントまでわかりやすく解説

公開日:2026/03/25最終更新日:2026/03/25
【この記事の結論】
  • 単価評価制度は案件単価に還元率を乗じて給与を決める仕組みで、評価の透明性が高く自分の市場価値が収入に直結します。
  • 還元率は五十から八十パーセントが相場ですが、社会保険料等の会社負担分が含まれるかにより手取り額は大きく変動します。
  • 待機期間中の給与保証は企業ごとに異なり、全額支給から法定の六割まで差があるため、事前のルール確認が不可欠です。
  • 案件選択制度があればエンジニアが自らプロジェクトを選べるため、キャリア形成の自由度が高まり納得感を持って働けます。
  • 高収入を得るにはクラウド等の高需要スキルを磨きつつ、PMなどのマネジメント職へ挑戦して単価を上げることが有効です。


SES企業への転職を検討する際、「単価評価制度とは何か」「自分の給与がどのように決まるのか」と疑問を感じている方は少なくありません。従来のSES企業では評価基準が不透明で、スキルを磨いても給与に反映されにくいという課題がありました。

こうした背景から生まれたのが、新SES企業が導入する単価評価制度です。

本記事では、新SESの単価評価制度の基本的な仕組みから、還元率の相場と計算方法、メリット・デメリット、企業選びのポイントまで実践的な観点からわかりやすく解説します。

1.新SESの単価評価制度とは

この章では、単価評価制度の基本的な仕組みと給与への反映方法、従来型SESとの違いについて解説します。

単価評価制度の仕組み

単価評価制度とは、SES企業がクライアント企業から受け取る案件単価にあらかじめ設定された還元率を乗じて、エンジニアの給与や賞与を算出する仕組みです。


たとえば月額単価80万円・還元率70%の場合、給与の原資は56万円となります。従来のSES企業では勤続年数や年齢、社内評価など複数の要素で給与が決まっていたため、評価基準が不透明という問題がありました。

一方で、単価評価制度は「単価×還元率=給与」という明確な計算式を採用しており、エンジニア自身が報酬の根拠を確認できます。この透明性が、新SES企業で単価評価制度が広く採用されている理由の一つです。

契約単価が給与に反映される流れ

契約単価から給与が決まるまでには、単価決定・還元率適用・控除計算の3つのステップがあります。


まず、SES企業とクライアント企業の間で、エンジニアの技術スキルや経験、業務の難易度、市場の需給バランスなどを考慮して案件ごとの契約単価が決まります。次に、決定した単価にSES企業が定める還元率を適用し、一般的なSES企業では50〜60%、高還元を謳う新SES企業では70〜80%程度が目安となっています。

最後に、社会保険料や所得税などの法定控除と交通費などの経費処理が行われ、実際の手取り額が確定します。なお、還元率の計算に何が含まれるかは企業によって異なります。たとえば社会保険料の会社負担分を含める企業もあるため、入社前に計算方法の詳細を確認する必要があります。

従来型SESの評価制度との違い

新SES企業の単価評価制度と従来型SES企業の評価制度は、評価基準の透明性と給与決定の仕組みが根本的に異なります。

比較項目

新SES企業(単価評価制度)

従来型SES企業

評価基準

契約単価×還元率で決定

年齢・勤続年数・社内評価など

透明性

単価・還元率が開示される

評価プロセスが不透明なケースあり

スキルの反映

高単価案件で直接給与アップ

評価者の主観に左右されやすい

昇給のタイミング

単価が上がれば即時反映

年1〜2回の査定タイミング

エンジニアの主体性

案件選択で収入をコントロール可

会社主導で案件が決まることが多い

従来型SES企業では、いくらスキルを磨いても評価者の判断次第で給与が上がらないケースがありました。また、案件単価やマージン率がわからないまま働くエンジニアも少なくありませんでした。

一方で、単価評価制度を採用する新SES企業では自分の市場価値を数字で確認でき、スキルアップが収入増に直結します。

2.単価評価制度を導入しているSES企業を選ぶメリット

この章では、単価評価制度がエンジニアにもたらす4つの主なメリットについて解説します。

公平に評価される

単価評価制度では、契約単価という客観的な基準で給与が決まるため、年齢や社歴に関係なく公平に評価されます。


従来型SES企業では、上司との人間関係や社内政治の影響で評価が左右され、「若いから」「入社年数が短いから」といった理由で実力があっても給与が上がらないケースがありました。


一方で、単価評価制度ではクライアントとの契約で決まる単価が評価基準となり、エンジニア個人の能力や経験が報酬にダイレクトに反映されます。たとえば20代で高単価案件を獲得した場合、30代・40代のベテランより高い給与を得ることもあります。

実力主義で働きたいエンジニアにとって、この公平性は大きな魅力です。

給与額に納得しやすい

「単価×還元率」というシンプルな計算式で給与が決まるため、自分の報酬の根拠を明確に理解できます。「会社にどれだけ中抜きされているか分からない」という不満はSESエンジニアの間でよく聞かれる声です。

単価評価制度を導入している企業では、クライアントからの契約単価と還元率が開示されるケースが多く、給与がどのように計算されているかを自分で確認できます。


たとえば単価70万円・還元率75%の場合、月の給与原資は52.5万円となり、この金額から社会保険料などが控除されることがわかります。計算根拠がわかることで「なぜこの給与なのか」という疑問が解消され、納得感を持って働けます。

モチベーションアップにつながる

自分の努力や成果が給与に反映される仕組みがあることで、仕事への意欲が自然と高まります。単価評価制度では、スキルを高めて高単価案件を獲得した場合、その分だけ給与が増えます。


「資格を取得したら単価交渉がしやすくなった」「上流工程を担当できるようになり単価が10万円上がった」といった成功体験が、さらなる向上心を生み出します。

新しい技術の習得や難易度の高いプロジェクトへの挑戦が収入増に結びつくため、自発的なスキルアップへの取り組みが促進されます。評価と報酬の関係が明確であることが、エンジニアのモチベーション維持に効果的に働いています。

スキルアップが年収アップに直結する

単価評価制度では、技術力の向上や経験の蓄積がそのまま収入増加に結びつく仕組みが整っています。


プログラミングスキルの向上、クラウド技術の習得、マネジメント経験の獲得など、エンジニアとしての市場価値を高める努力が契約単価の上昇という形で報われます。経験1〜3年の若手層では月額単価40万〜60万円程度が相場ですが、経験5年以上のベテラン層では80万円以上、専門性の高い分野では100万円を超えるケースもあります。


単価評価制度を採用する企業で働くことで、キャリアアップと収入アップを両立させる道筋が見えやすくなります。

3.単価評価制度を導入しているSES企業を選ぶデメリット・注意点

この章では、単価評価制度を選ぶ前に押さえておくべき3つのリスクと対策について解説します。

スキルが低いと高収入になりにくい

単価評価制度は実力主義の仕組みであるため、スキルや経験が不足しているうちは高い給与を期待しにくいのが実情です。単価はエンジニアの技術力、経験年数、担当できる業務範囲などによって決まります。

そのため未経験や経験が浅い段階では担当できる案件が限られ、単価も低く設定されがちです。たとえば還元率80%でも単価が40万円の場合、給与原資は32万円にとどまり、還元率65%で単価70万円の45.5万円を下回ります。

「高還元率=高収入」と単純に考えるのではなく、自分のスキルに見合った単価を獲得できるかが重要です。スキルに不安がある方は、研修制度が充実している企業を選ぶのも一つの選択肢です。

仕事内容と単価が合わない場合がある

案件によっては、業務の難易度や負担に比べて単価が見合わないケースが発生することがあります。SESの単価はクライアント企業の予算規模や商流の深さにも影響されます。

同じスキルが求められる業務でも、発注元が大手企業の直請け案件か三次請け・四次請けの案件かで単価に大きな差が出ます。業界の一部調査によると、商流が深い案件が多い企業では平均単価が55万円前後にとどまり、業界平均の65万円を下回るケースがあるとされています。


単価だけでなく、業務内容や求められるスキルレベルとのバランスを確認し、納得できる条件かを見極めることが大切です。

待機期間中の収入保証を確認する必要がある

単価評価制度を採用する企業では、待機期間中の給与がどう扱われるかが会社によって大きく異なります。案件と案件の間に発生する「待機期間」は、SESエンジニアにとって避けられないリスクの一つです。

待機期間中の給与は、社内待機で100%支給される企業もあれば、自宅待機で60%に減額される企業もあります。


労働基準法では会社都合の休業の場合は平均賃金の60%以上を支払うことが定められていますが、これはあくまで最低ラインです。

待機の種類

給与の扱い

備考

社内待機

100%支給が一般的

出社して社内業務に従事

自宅待機(勤務扱い)

100%支給

オンラインで学習・待機

自宅待機(休業扱い)

60%以上支給

法定の最低ライン

入社前に「待機時の給与はどうなるか」「待機率はどの程度か」を必ず確認しておく必要があります。

4.SES還元率の相場と計算方法

この章では、還元率の計算式と業界相場、評価シートで確認すべきポイントについて解説します。

還元率の計算式と給与への反映ロジック

還元率とは、SES企業がクライアントから受け取る単価のうち、エンジニアに支払われる割合を示す数値です。


基本的な計算式は「単価×還元率=給与原資」となり、たとえば月額単価80万円・還元率70%の場合、給与の原資は56万円です。ここから社会保険料(個人負担分約15%)、所得税、住民税、雇用保険料などが差し引かれ、実際の手取り額が決まります。

ただし還元率の計算方法は企業によって異なるため、注意が必要です。

主な計算パターンは以下の通りです。

  • 「単価×還元率=額面給与」方式:

    還元率で算出した金額がそのまま額面給与となる

  • 「単価×還元率=総支給(社保込み)」方式:

    会社負担の社会保険料や交通費を含めた総額で還元率を算出する

  • 「(単価−経費)×還元率=給与」方式:

    単価から経費を差し引いた後に還元率を適用する

同じ「還元率80%」でも計算方法によって実際の手取りは大きく変わるため、還元率の数字だけで判断せず具体的な計算方法を確認することが重要です。

還元率の相場は65〜80%が目安

SES業界における還元率は、一般的な企業で50〜60%、高還元を謳う新SES企業で70〜80%程度が相場とされています。

厚生労働省が公表する派遣労働者実態調査のマージン率(約35%)から逆算すると、派遣業界全体の平均還元率は約65%です。


SES業界でも同様の水準が一つの目安となりますが、企業ごとにばらつきがあります。

還元率

特徴

注意点

50%未満

低還元率

給与が市場相場を下回る可能性

50〜60%

一般的なSES企業の水準

福利厚生が充実している場合あり

65〜70%

業界平均〜やや高め

バランスが取れた水準

70〜80%

高還元SES企業

研修・福利厚生が薄い場合あり

80%以上

業界トップクラス

計算方法の内訳を要確認

還元率が高いほど良いとは限りません。高還元を実現するために研修制度や福利厚生を削減している企業もあるため、総合的に判断する必要があります。

評価シートで確認すべき項目

単価評価制度を採用するSES企業に入社・転職する際は、評価シートや給与テーブルで以下の項目を確認する必要があります。

  • 還元率の計算式:

    「単価×還元率=何(額面 or 総支給)」なのかを明確にする

  • 経費の扱い:

    交通費、社会保険料の会社負担分、福利厚生費などが還元率に含まれるかどうか

  • 控除項目の内訳:

    給与から差し引かれる項目(保険料、積立金など)の詳細

  • 単価の決定方法:

    どのような基準で単価が設定されるか、単価交渉は可能か

  • 昇給・賞与の仕組み:

    単価が上がった場合の反映タイミング、賞与の計算方法

  • 待機時の給与:

    待機期間が発生した場合の給与保証の有無と割合

これらの情報を事前に確認することで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。

5.単価評価制度が充実したSES企業の選び方

この章では、単価評価制度を活かせる優良SES企業を見極める4つのポイントを解説します。

還元率と控除項目の内訳を確認する

還元率の数字だけでなく、その計算方法と控除項目の詳細を必ず確認する必要があります。「還元率80%」と聞くと高く感じますが、計算の前提によって実際の手取りは大きく変わります。

たとえば社会保険料の会社負担分(約15%)を還元率に含めている企業と含めていない企業では、同じ80%でも手取りに10万円以上の差が出ることがあります。

計算方式

還元後の金額

実質的な手取り目安

額面給与で80%(社保別)

80万円(額面)

約65万円

総支給で80%(社保・交通費込み)

80万円(総額)

約55〜60万円

具体的な数字を使ったシミュレーションを依頼し、実際にいくら手取りになるのかを確認することをおすすめします。

案件選択制度の有無をチェックする

単価評価制度と併せて、案件選択制度があるかどうかも重要な判断材料です。


案件選択制度とは、SES企業が保有する案件情報をエンジニアに開示し、エンジニア自身が参画するプロジェクトを選べる仕組みです。従来のSES企業では会社主導で案件が決まることが多く、希望と異なる業務に配属されるケースもありました。


一方で案件選択制度があると、自分のスキルを活かせる案件やキャリアアップに結びつく案件を主体的に選べます。

  • 案件情報が100%開示されているか

  • 案件の単価情報まで確認できるか

  • 契約延長や案件変更の判断をエンジニア自身ができるか

これらのポイントを確認し、キャリア形成の自由度が高い企業を選ぶことが大切です。

キャリアサポート・スキルアップ支援体制を比較する

高還元率だけでなく、成長を支援する制度が整っているかどうかも長期的なキャリアに影響します。単価評価制度はスキルが高いほど有利な仕組みのため、技術力を高める機会が用意されているかが将来の収入を左右します。

以下のような支援制度があるかを確認しましょう。

  • 技術研修・勉強会の開催状況

  • 資格取得費用の補助制度

  • 書籍購入費のサポート

  • メンター制度やキャリア面談の有無

  • 上流工程やマネジメント案件へのステップアップ支援

高還元率を実現するためにこうした支援を削減している企業もあるため、還元率と成長環境のバランスを見極めることが大切です。

待機時の対応を確認する

単価評価制度を採用する企業では、待機期間中の対応方針を入社前に必ず確認しておく必要があります。


「高還元率で待機中も100%保証」を謳う企業には注意が必要です。経営的に見て高還元率と完全な給与保証を両立させるのは難しく、その条件が本当に維持できるのか慎重に見極めなければなりません。


確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 待機期間中の給与支給率(100%か、60%か、その中間か)

  • 社内待機の場合に従事する業務内容(研修、社内プロジェクトなど)

  • 直近の稼働率(待機者の割合)

  • 待機期間が長期化した場合の対応方針

営業力が高く案件数が豊富な企業は、そもそも待機が発生しにくい傾向があります。企業の取引先数や案件の種類についても確認しておくと安心です。

6.単価評価制度があるSES企業で働くときのポイント

この章では、単価評価制度を最大限活用して収入アップを実現するための実践的なポイントを解説します。

向上心を持ち常にスキルを磨く

単価評価制度で高収入を得るためには、継続的なスキルアップが欠かせません。単価はエンジニアの技術力・経験・市場価値によって決まるため、新しい技術の習得や資格取得で高単価案件に参画できる可能性が広がります。

特に需要が高いクラウド技術(AWS、Azure、GCP)、データ分析・AI関連のスキル、上流工程(要件定義・設計)の経験は、単価アップに直結しやすい分野です。

  • 最新の技術トレンドを定期的に学ぶ

  • 業務に関連する資格を計画的に取得する

  • 得意分野を深めつつ、隣接領域にも挑戦する

自己投資を惜しまない姿勢が、長期的な収入アップに結びつきます。

案件中に具体的な成果をあげる

担当するプロジェクトで明確な成果を残すことが、単価交渉や次の案件獲得で有利に働きます。


単価評価制度ではクライアントからの評価が次の単価に影響するため、与えられた業務をこなすだけでなくプロジェクトへの貢献度を高める意識が大切です。

  • 期日を守り、品質の高い成果物を提供する

  • 担当業務以外でもチームに貢献できる点を探す

  • クライアントの課題を理解し、改善提案を行う

  • コミュニケーションを円滑にし、信頼関係を構築する

こうした取り組みが評価されると、契約更新時の単価アップや高単価案件への推薦を得やすくなります。

マネジメント職にチャレンジしてキャリアアップを狙う

技術スキルだけでなく、マネジメント経験を積むことで単価の上限を引き上げることができます。プロジェクトマネージャー(PM)やチームリーダーなどのマネジメントポジションは、技術職よりも単価が高く設定されることが一般的です。


そのため開発経験を活かしながらチームをまとめる役割を担うことで、月額単価100万円以上を目指すこともできます。

いきなりマネジメント職に就くのは難しいため、段階的にステップアップするのがおすすめです。

  • 小規模なチームのリーダーを経験する

  • 後輩エンジニアの指導やサポートを担当する

  • マネジメントスキルを学ぶ研修やセミナーに参加する

  • プロジェクト管理ツールの活用方法を習得する

技術力とマネジメント力の両方を備えたエンジニアは市場価値が高く、単価評価制度のもとで大きな収入アップを実現できます。

7.新SESの単価評価制度に関するよくある質問

この章では、単価評価制度について多くのエンジニアが疑問に思う3つのポイントにお答えします。

案件選択制度とは?

案件選択制度とは、SES企業が保有する案件をエンジニアに開示し、エンジニア自身が参画するプロジェクトを選択できる仕組みです。従来のSES企業では案件の決定権は営業部門にあり、エンジニアの希望が通らないケースも少なくありませんでした。

一方で案件選択制度を導入している企業では、案件の業務内容、求められるスキル、勤務地、単価などの情報が開示され、エンジニアが希望する案件に応募できます。この制度により、自分のスキルを活かせる案件やキャリアアップに結びつく案件を主体的に選べるため、働きがいの向上にも効果的です。


ただし案件選択制度があっても選べる案件の質が低いとメリットが薄れるため、取り扱い案件の内容も併せて確認することが大切です。

高還元率のSES企業なら収入は上がる?

還元率が高いことは収入アップの一つの要素ですが、それだけで収入が上がるとは限りません。


収入を決める要素は還元率だけでなく「単価」「商流」「計算方法」の3つが大きく影響します。

  • 還元率が高くても単価が低い場合、手取りは少なくなる

  • 商流が深い(三次請け、四次請けなど)と、そもそもの単価が低くなりがち

  • 還元率の計算に何が含まれるかで、実質的な手取りが変わる

たとえば「還元率80%で単価50万円」の場合は給与原資が40万円ですが、「還元率65%で単価80万円」の場合は52万円となり、後者の方が手取りは高くなります。還元率だけに惑わされず、総合的に条件を比較することが重要です。

単価評価制度は自分に向いている?

スキルを磨く意欲があり、成果を出して収入を上げたいと考えるエンジニアには、単価評価制度は適した仕組みです。


単価評価制度に向いている人の特徴は以下の通りです。

  • 実力主義の環境で働きたい

  • 自分の市場価値を理解して、計画的にキャリアアップしたい

  • 給与の根拠を明確に理解した上で働きたい

  • スキルアップへの投資を惜しまない

  • 年齢や社歴ではなく、能力で評価されたい

一方で安定した収入を重視する方や、スキルに自信がない段階の方は、研修制度が充実した従来型SES企業や自社開発企業の方が適している場合もあります。自分のキャリアステージや価値観に合わせて選択することが大切です。

8.まとめ

新SESの単価評価制度は、契約単価と還元率で給与が決まる透明性の高い仕組みです。


本記事では、制度の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、還元率の相場と計算方法、企業選びのポイント、収入アップのコツまで解説しました。


転職を検討する際は、まず複数企業の条件を比較することから始めましょう。還元率の数字だけでなく、計算方法、待機時の給与保証、案件選択制度の有無、キャリア支援体制まで確認することで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。


生成AIの急速な普及により、AIを活用できるエンジニアの需要は今後さらに高まると予想されます。単価評価制度を採用する新SES企業では、こうした新しい技術スキルの習得が単価アップに直結します。


変化の激しいIT業界で市場価値を高めながらキャリアを築きたい方にとって、単価評価制度は有力な選択肢です。この機会に自身のスキルと向き合い、理想のキャリアを実現する一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

新SESの単価評価制度とは?仕組みや還元率の計算方法・相場、企業選びのポイントまでわかりやすく解説に関するよくある質問

SES企業が受取る案件単価に、設定された還元率を乗じて給与を算出する仕組みです。例えば単価80万円で還元率70%なら給与原資は56万円となります。従来型と異なり評価基準が明確で、エンジニアが報酬の根拠を確認できる透明性が特徴です。
従来型は年齢や勤続年数、主観的な社内評価で給与が決まる傾向にあり、基準が不透明でした。対して単価評価制度は「単価×還元率」という客観的数値で決定します。スキルの向上や高単価案件への参画が、即時かつダイレクトに収入へ反映される点が異なります。
一般的なSES企業では50〜60%程度ですが、高還元を謳う新SES企業では70〜80%程度が目安です。派遣業界全体の平均は約65%とされています。ただし、数値が高くても研修や福利厚生を削減している場合があるため、総合的な判断が求められます。
いいえ、年収は「単価」「商流」「計算方法」にも左右されます。例えば還元率80%でも単価が50万円なら原資は40万円ですが、還元率65%で単価80万円なら52万円になります。還元率の数字だけに惑わされず、提示される案件の単価水準を確認することが重要です。
社会保険料、所得税、住民税、交通費などが含まれます。特に会社負担分の社会保険料(約15%)を還元率に含めるか否かで、実際の手取り額に大きな差が生じます。入社前に具体的なシミュレーションを依頼し、計算の内訳を明確にすることが推奨されます。
商流が深い(三次・四次請けなど)ほど、各社の中間マージンにより末端の単価は低くなります。大手直請け案件と比べ平均単価が10万円以上下がるケースもあります。高収入を目指すなら、商流が浅い案件を豊富に持つ営業力の高い企業を選ぶことが大切です。
企業により異なり、社内待機なら100%、自宅待機なら法定の60%以上が目安です。単価評価型では待機中の保証割合が重要なリスク管理項目となります。入社前に支給率や、そもそも待機が発生しにくい案件数・稼働率の高さを確認しておく必要があります。
エンジニアが案件の単価、内容、スキル等の情報を基に主体的にプロジェクトを選べる点です。会社主導の配属と異なり、自分のキャリアプランに合う業務や高単価な案件を狙えるため、働きがいの向上や計画的な収入アップ、市場価値の向上に直結します。
需要が高いクラウド技術(AWS等)、データ分析、AI関連のスキルは単価向上に直結します。また、要件定義や設計などの上流工程の経験も市場価値を高めます。これらに加え、プロジェクトで品質の高い成果物を出し、クライアントと信頼を築くことも重要です。
開発経験を活かしつつ、PMやチームリーダーなどのマネジメント職に挑戦することが有効です。マネジメントポジションは一般的に技術職より単価が高く設定されます。後輩の指導や小規模チームの統率から始め、段階的に責任ある役割を担うことで大幅な増収が狙えます。

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この記事の監修者

SES Labo 編集部
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