
SES開拓リストの作り方ガイド|優良SES企業一覧の見分け方からエンド直案件の営業術まで解説
- エンド直案件は中間マージンを排除でき、利益率とエンジニアへの還元率を最大化できる最優先のターゲットです。
- 既存顧客への過度な依存は収益不安定化のリスクを招くため、新規開拓を継続し商流の浅い案件を獲得しましょう。
- 求人媒体やSNS、公的なマージン率公開資料を活用し、自社の強みと一致する優良企業を戦略的に抽出しましょう。
- パートナー開拓では信頼できる5社程度に絞る「5社ルール」を適用し、深い連携でマッチング精度を高められます。
- 案件のニーズや担当者は頻繁に変動するため、リストは定期的に見直し、常に最新の鮮度を保つことが不可欠です。
SES営業において、新規開拓先をまとめたリストは営業成果を左右する重要な資産です。
エンド直案件や高単価取引を獲得するには、商流の深さや案件の質を見極めながらリストを構築する必要があります。
しかし「どの企業をリスト化すべきか」「優良企業をどう見分けるか」「リストをどう活用すれば成約につながるか」といった悩みを抱える営業担当者は少なくありません。
本記事では、SES開拓リストの基礎知識から、開拓先の3分類と優先順位、効率的なリスト作成方法、優良企業の見極め方、リストを活かした営業手法、効率化ツールの活用術まで、わかりやすく解説します。
これから新規開拓を始める方はリストの作り方から、すでに営業活動を行っている方は成果を高めるための改善ポイントまで、SES営業に必要な情報を網羅的にお伝えします。
1.SES開拓リストとは?
この章では、SES開拓リストの定義や重要性、開拓先の分類、既存顧客依存のリスクについて解説します。
SES開拓リストが営業成果を左右する理由
SES開拓リストとは、新規取引を目指す企業の情報を整理した営業用データベースです。
企業名・担当者・連絡先に加え、商流の深さや案件傾向、アプローチ履歴を一覧化することで、優先度の高い企業から効率よくアプローチできます。SES業界はエンジニア不足を背景に新規開拓が成功しやすい環境ですが、やみくもなアプローチでは成約率は上がりません。
リストの質が高いと商流の浅い高単価案件を獲得しやすくなり、企業の利益率も向上します。一方で、精度が低いと商流の深い案件に時間を取られ、エンジニアへの還元率も下がります。
そのため、開拓リストの設計段階から戦略的に取り組むことが営業成果を分ける分岐点です。
開拓先の3分類|エンド・元請け・BPとは
SES開拓リストに加える企業は、商流や取引形態によって大きく3つに分類できます。
分類 |
概要 |
商流 |
|---|---|---|
エンドクライアント |
自社でシステム開発を行う事業会社 |
最も浅い |
元請け企業 |
大手SIerなど発注元から直接受注する企業 |
1〜2次 |
BP(ビジネスパートナー) |
同業のSES企業で、案件・人材を融通し合う |
変動 |
エンドクライアントと直接契約すると商流が最も浅くなり、単価・利益率を最大化できます。
元請け企業は商流が1段階深くなりますが、大規模案件や継続取引の獲得が期待できます。
BP(パートナーSES企業)は同業他社との協業形態で、自社にないスキルを持つエンジニアの調達先として機能し、案件のミスマッチを防ぐ役割もあります。
そのため、3分類それぞれの特性を理解し、自社の状況に合わせてバランスよくリスト化することが重要です。
既存顧客だけに依存するリスクとは
既存顧客との取引維持は大切ですが、依存しすぎると事業継続リスクが高まります。既存顧客からの案件が減少した場合、収益が不安定になるためです。SESはプロジェクトベースの契約が多く、案件終了とともに取引が途絶える可能性があります。
また、既存顧客からの紹介だけに頼ると、商流の深い案件に偏りがちです。厚生労働省の令和5年度の集計結果(速報)では、全業務平均のマージン率は約36.1%であり、情報処理・通信技術者では約38.8%です。
なお、マージンには派遣会社が負担する社会保険料や教育訓練費なども含まれます。一般に、商流が深くなるほど中間マージンが積み上がりやすく、エンジニアへの還元率は低下しやすくなります。新規開拓を継続すると、商流の浅いエンド直案件を獲得できる可能性が高まり、収益構造が安定します。
2.SES企業が狙うべき開拓先候補と優先順位
この章では、エンドクライアント・SIer・パートナー企業・スタートアップなど、開拓先ごとの特徴と優先順位について解説します。
エンドクライアント(事業会社)
エンドクライアントは、自社のシステム開発やDX推進を担う事業会社を指します。商流が最も浅く中間マージンが発生しないため、単価と利益率の両方を最大化できる最優先ターゲットです。
上場企業やIT投資に積極的な中堅企業は、自社の開発リソースが不足した際に外部人材を活用する傾向があります。SESは必要なスキルを持つエンジニアを迅速に確保できる手段として、採用・育成コストを抑えたい企業に適しています。
ただし、エンド企業への直接アプローチはハードルが高く、決裁者との接点づくりが課題です。求人媒体やSNSを活用してエンド企業が求めるスキルセットを事前にリサーチし、提案内容を明確にした上でアプローチすると成約率が向上します。
大手SIer・元請け企業
大手SIerや元請け企業は、エンドクライアントから直接案件を受注し、開発を統括する立場にあります。複数プロジェクトを同時進行させる大手SIerでは、必要なエンジニアを自社だけで確保しきれないケースが多く、SES企業への発注ニーズが常に存在します。
商流はエンド直より1段階深くなりますが、大規模案件への参画や長期契約を獲得しやすい点がメリットです。一方で、中小規模のSIerは大手の下請けに入っているケースがあり、そこから受注すると商流がさらに深くなります。
SES開拓リストを作成する際は、各企業の元請け比率や取引先構成を調査し、商流の浅い元請け案件を持つ企業を優先的にリスト化することが重要です。
パートナーSES企業(BP)
パートナーSES企業(BP)は、同業として案件や人材を融通し合う横のつながりを持つ企業です。自社にないスキルを持つエンジニアを確保したい場合や、急な増員依頼に対応したい場合に、BPとの連携が有効です。
初期段階では、案件と人材の両方を扱う企業を5社程度に絞り、深い信頼関係を築く「5社ルール」が効果的とされています。多くのBPと関係を持つよりも、少数精鋭で密に連携するほうがマッチング精度が高まり、成約スピードも上がります。
ただし、BP経由で受ける案件は商流が深くなりやすいため、元請け案件を持つBPを優先し、取引条件を事前に確認しておくことが大切です。
Webサービス企業・スタートアップ
Webサービス企業やスタートアップは、急成長フェーズで開発リソースが不足しやすく、SESへのニーズが高い開拓先です。自社プロダクトを持つこれらの企業は商流がエンド直となるため、高単価案件を獲得できる可能性があります。
特に資金調達を完了したスタートアップは開発投資に積極的で、即戦力となるエンジニアを求めています。求人媒体やプレスリリース、SNSでの情報発信をチェックし、採用を強化している企業をリスト化するのが効果的です。
一方で、スタートアップは事業変更や資金繰りの影響で案件が突然終了するリスクもあります。そのため、複数のスタートアップとやり取りを進めることをおすすめします。
3.SES開拓リストの作り方
この章では、Google検索コマンドや求人媒体、SNS、公的資料を活用した開拓リストの効率的な作成方法を解説します。
Google検索コマンドでSES企業一覧を効率的に抽出する
Google検索コマンドを使うと、SES企業や開拓候補を効率よくリスト化できます。
たとえば「SES 企業 東京」「システムエンジニア 派遣 パートナー募集」といったキーワードで検索すると、SES事業を行う企業の公式サイトが多数ヒットします。検索結果から企業名・所在地・事業内容・連絡先を抽出し、スプレッドシートやCRMに整理します。
「パートナー募集」「BP募集」ページを設けている企業を優先的にリスト化すると効率的です。また、地域名や業種を掛け合わせると、自社の強みにマッチする企業に絞り込めます。
ただし、検索だけでは商流の深さや案件の質までは分からないため、リスト化した後に各企業のHP情報を精査し、優先順位をつける作業が不可欠です。
求人媒体(Green・Wantedly)からエンド直案件を逆引きする
GreenやWantedlyなどのIT特化型求人媒体は、エンド直案件を持つ企業を発見する有効なソースです。
これらの媒体でエンジニア採用を行っている企業は、自社プロダクトの開発や内製化を進めているケースが多く、SESへの発注ニーズも高い傾向にあります。
「エンジニア」「開発」などのキーワードで求人を検索
自社開発・受託開発を行う企業を抽出
企業規模・業種・技術スタックを確認しリスト化
公式サイトから問い合わせ先・担当部署を取得
求人票に記載されている技術スタック(使用言語・フレームワーク)は、自社エンジニアのスキルセットとマッチングさせる判断材料になります。SES開拓リストには、企業情報だけでなく「求めているスキル」も合わせて記録しておくと、提案時に役立つでしょう。
X(旧Twitter)・SNS検索で決裁者を見つける
X(旧Twitter)やLinkedInなどのSNSは、決裁者との接点をつくる有効なチャネルです。CTOやエンジニアリングマネージャー、人事責任者がSNSで情報発信しているケースは多く、フォローやリプライを通じて関係構築のきっかけをつかめます。
SNS検索では「エンジニア採用」「開発組織」「SES募集」といったキーワードで投稿を探し、発信者のプロフィールから所属企業を確認します。決裁者と直接つながると、テレアポやメール営業よりも商談化率が高まるケースがあります。
ただし、SNSでの営業活動は相手に不快感を与えないよう、まずは情報発信をフォロー・リアクションするなど、関係性を築いてからアプローチすることが重要です。
厚生労働省「マージン率公開資料」から優良企業を洗い出す
労働者派遣法に基づき、派遣事業者は毎年マージン率を公開する義務があります。厚生労働省が運営する「人材サービス総合サイト 」では、全国の派遣事業者のマージン率や教育訓練実績を確認できます。
マージン率が極端に高い企業は、エンジニアへの還元が低い可能性があり、取引先としての信頼性に欠けることもあります。ただし、マージン率のみでの判断ではなく、マージンには社会保険料や福利厚生費、教育訓練費が含まれるため、率の高低だけでなく内訳も確認しましょう。
SES開拓リストを作成する際は、公開情報が充実している透明性の高い企業を優先的にリスト化すると、信頼できる取引先を効率よく抽出できます。
4.優良SES企業の見分け方
この章では、HPや会社概要、商流・単価・還元率、口コミサイトなど複数の観点から優良企業を見極める方法を解説します。
HP・会社概要で信頼性を確認する
開拓リストに載せた企業が信頼できるかどうかは、まず公式サイトと会社概要から確認します。
会社設立年・資本金・従業員数
主要取引先・取引実績の記載
事業内容(SES・受託・自社開発の比率)
エンジニア向けの情報(還元率・キャリアパスの開示有無)
設立から年数が浅くても、明確なビジョンや透明性の高い情報開示を行っている企業は、成長意欲が高く信頼できます。
一方で、会社概要が曖昧で取引先情報が一切記載されていない場合は、商流が深い下請け案件が中心の可能性があります。公式サイトの更新頻度やブログ・採用ページの充実度も、企業の活動状況を判断する材料になります。
商流・単価・還元率でホワイト企業を見極める
SES企業の質を見極めるうえで、商流の深さ・単価水準・還元率は重要な指標です。
商流が深くなるほど中間マージンが増え、エンジニアの単価が安価になります。
一般的に、商流を1社経由するごとに10〜20%程度のマージンが発生するとされています。
商流 |
単価目減り目安 |
エンジニア還元率の傾向 |
|---|---|---|
エンド直(1次) |
ほぼなし |
60〜75%程度 |
2次請け |
10〜20%程度 |
50〜65%程度 |
3次請け以降 |
20〜40%以上 |
40〜55%程度 |
高還元率を掲げる企業でも、計算式が他社と異なる場合があります。社会保険料や交通費を還元率に含むかどうかで数値が変動するため、詳細を確認することが大切です。
商流が浅く還元率の計算基準が明確な企業は、エンジニアからの評判も良く、長期的なパートナーシップを築きやすい傾向にあります。
口コミサイトでエンジニア評価をチェックする
OpenWorkや転職会議などの口コミサイトでは、実際にその企業で働いたエンジニアの評価を確認できます。営業担当者のサポート体制、案件選択の自由度、給与・評価の透明性といった情報は、公式サイトだけでは分かりません。
口コミで「単価を教えてもらえない」「商流が深い案件ばかり」といった声が多い企業は、取引先としてもリスクがある可能性があります。一方で、「還元率が明示されている」「エンド直案件が多い」といったポジティブな口コミが多い企業は、信頼性が高いと判断できます。
口コミは個人の主観が含まれるため、複数の投稿を総合的に評価することが重要です。
5.SES開拓リストを活かす営業方法4選
この章では、テレアポ・マッチングサービス・紹介・交流会など、開拓リストを活用した具体的な営業手法を解説します。
テレアポ・メール営業を行う
SES開拓リストを活用した営業手法として、テレアポとメール営業は基本かつ有効な手段です。IT業界ではエンジニア不足が常態化しているため、テレアポでも前向きに話を聞いてもらいやすいです。
ただし、漠然としたアプローチでは商談に発展せず、事前にリスト上の企業が求めているスキルセットを調査し、自社エンジニアの強みや実績を明確に伝えることが重要です。
メール営業では、件名で相手の関心を引き、本文は簡潔に要点をまとめましょう。問い合わせフォームからのアプローチも有効ですが、返信率はテレアポより低い傾向があるため、両方を組み合わせて接触機会を増やすのが効果的です。
企業マッチングサービスを活用する
SES業界向けのマッチングサービスを活用すると、効率的に新規開拓先を見つけられます。これらのサービスでは、案件を探している企業と人材を探しているSES企業がプラットフォーム上でつながり、商談のセッティングまでスムーズに進められます。
エンジニアダッシュ :SES企業向けの案件マッチング・営業効率化サービス
WhiteBox:案件探し・人材提案・成約まで基本無料
CloudMeets:ワンクリックで情報交換が可能
マッチングサービスは、自社で営業リソースが限られている場合、特に相性が良いです。
複数のサービスに登録し、案件の傾向や反応率を比較しながら、自社に合ったプラットフォームを見極めることが重要です。
既存顧客・パートナーから紹介を受ける
既存顧客やパートナー企業からの紹介は、信頼性の高い新規開拓ルートです。紹介経由の商談は、すでに一定の信頼関係が構築された状態でスタートするため、成約率が高いでしょう。
紹介を得るためには、既存取引で継続的に成果を出し、顧客満足度を高めることが前提です。案件参画後もエンジニアのフォローを欠かさず、現場での評価を高めると「他社にも紹介したい」と思ってもらえる関係性を築けます。
ただし、紹介だけに依存すると開拓の幅が狭まり、商流が深い案件に偏るリスクもあります。そのため、紹介ルートは補完的に活用しつつ、テレアポやマッチングサービスと並行して開拓を進めることが大切です。
交流会・セミナーに参加する
SES業界の交流会やIT関連のセミナーは、対面で人脈を広げる有効な機会です。オンライン・オフラインを問わず、同業他社の営業担当やエンジニアマネージャーと直接つながると、案件紹介やBP連携のきっかけが生まれます。
交流会では名刺交換だけで終わらせず、後日フォローの連絡を入れると関係性を深められます。セミナーでは最新の技術トレンドや業界動向を理解し、登壇者や参加者とのネットワーキングが可能です。継続的に参加すると「顔が見える関係」が構築され、信頼をベースにした取引を獲得しやすくなります。
6.SES営業を効率化するツール活用術
この章では、営業支援ツールやCRM、リスト管理の効率化手法について解説します。
営業支援ツール・SES特化型サービスを導入する
SES営業の効率化には、専用の営業支援ツールやSES特化型サービスの導入が有効です。
手作業でのリスト管理や情報配信はミスや抜け漏れが発生しやすく、営業活動の質が安定しません。SES業界向けのツールでは案件管理・人材管理・マッチング機能が統合されており、業務効率と提案精度の向上が期待できます。
たとえば、FreelanceBase(フリーランスベース)
はフリーランスエージェント向けCRMサービスとして、案件・エンジニア情報の一元管理を支援します。また、エンジニアダッシュ
はSES企業向けに案件マッチングや営業効率化を提供しています。
これらのツールを活用すると、営業担当者の負担を軽減し、成約までのスピードを高められます。
CRM・スプレッドシートでリストを一元管理する
開拓リストの管理には、CRM(顧客管理システム)やスプレッドシートの活用が必要です。一元管理すると、複数の営業担当者が同じ企業にアプローチしたり、連絡履歴が共有されず機会損失が発生したりするリスクを防げます。
企業名・担当者名・連絡先
商流の深さ(エンド直・2次・3次)
案件傾向・求めているスキルセット
アプローチ日・対応状況・次回アクション
FreelanceBase(フリーランスベース) などのクラウド型CRMやSFAを導入すると、外出先からもリアルタイムで情報を更新・共有できます。営業活動の記録を蓄積すると、どの開拓先に注力すべきかの判断材料にもなります。
ExcelやGoogleスプレッドシートでも管理は可能ですが、規模が大きくなるとツール導入の検討が必要になるため、導入する際はまず自社の現状を詳細まで把握しましょう。
「5社ルール」で注力パートナーを絞り込む
BP(パートナーSES企業)開拓では、「5社ルール」と呼ばれる運用手法が効果的です。
多くのBPと浅く広く付き合うよりも、信頼できる5社程度に絞って深い関係を築くと、マッチング精度と成約スピードが向上します。5社ルールは、案件元にも要員元にもなれるBPを優先的に選ぶことがポイントです。
双方向の取引が可能な企業は情報共有も密になり、急な増員依頼にも迅速に対応できます。定期的に5社の成約率や反応率を評価し、成果の出ていないBPは入れ替える運用を行うと、常に高いパフォーマンスを維持できます。
7.SES開拓で成果を出すための注意点
この章では、スケジュール管理・商流と単価の関係・リストの鮮度維持といった、成果を出すための注意点を解説します。
スケジュール管理と営業記録を徹底する
SES営業は案件獲得とエンジニア確保の両方を同時に管理する必要があり、スケジュール管理が成果を左右します。
月初は勤務表の回収や請求書作成、月末は新規案件への対応が集中するため、比較的調整しやすい月中を新規開拓に充てると良いでしょう。営業記録を残さずに活動すると、同じ企業に重複してアプローチしたり、商談の進捗を見失ったりするリスクがあります。
CRMやスプレッドシートに日次でアプローチ状況を記録し、次回アクションを明確にしておくと抜け漏れがなくなります。また、チーム内で営業情報を共有すると、担当者が不在でもフォローでき、機会損失を最小化できます。
商流の深さと単価の関係を意識する
SES開拓リストを活用する際は、商流の深さと単価の関係を常に意識しましょう。
商流が1社深くなるごとに10〜20%程度のマージンが発生し、エンジニアが受け取る金額が少なくなります。たとえば、エンド直で月80万円の案件が、3次請けでは月60万円程度に下がるケースも多いです。
単価が下がると自社の利益率もエンジニアへの還元率も低下するため、高単価案件を安定確保するにはエンド直案件の開拓が欠かせません。開拓リストには各企業の商流情報を必ず記録し、商流の浅い案件を持つ企業へのアプローチを優先することが大切です。
リストの鮮度を定期的に更新する
開拓リストは作成して終わりではなく、定期的に更新を行いましょう。企業の担当者変更、事業方針の転換、案件ニーズの変動などが発生するため、半年〜1年前の情報はすでに古くなっている可能性があります。
リストの鮮度を保つには、月次または四半期ごとに情報を見直し、アクティブでない企業は優先度を下げる運用が有効です。新規で取得した情報は速やかにリストに追加し、アプローチ履歴と合わせて管理します。
リストの鮮度が高いと、ムダな営業工数を削減でき、成約率の高い企業に集中してリソースを使うことができます。
8.まとめ
本記事では、SES開拓リストの定義や重要性から、開拓先の3分類、リストの作成方法、優良企業の見極め方、具体的な営業手法、効率化ツール、成果を出すための注意点まで幅広く解説しました。
SES開拓リストは、商流の浅い高単価案件を獲得するための基盤となる営業ツールです。リストの質が高いと、限られた営業リソースでも効率よく成約に結びつけられます。これから開拓を始める方は、まず自社エンジニアの強みを整理し、その強みを求めている企業をターゲットとしてリスト化することから始めてください。
IT業界ではエンジニア不足が続いており、SES企業にとって新規開拓のチャンスは今後も広がっていくと予想されます。FreelanceBase(フリーランスベース)
やエンジニアダッシュ
などのツールを活用しながら、エンド直案件や信頼できるパートナーとの取引を増やし、収益構造の安定化を目指していきましょう。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
