労務管理システムの導入方法とは?費用相場・選び方・機能・メリット・導入手順をわかりやすく解説
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労務管理システムの導入方法とは?費用相場・選び方・機能・メリット・導入手順をわかりやすく解説

公開日:2026/02/19最終更新日:2026/02/19
【この記事の結論】
  • 労務管理システムは入退社手続きや社会保険届出を自動化し、担当者の業務負担と人的ミスを大幅に軽減します。
  • クラウド型は法改正に自動対応するため、常に最新の法令に準拠した運用が可能になりコンプライアンスが強化されます。
  • 電子申請機能を活用すれば役所へ出向くことなくオンラインで手続きが完結し、業務のリードタイムを短縮できます。
  • 月額費用は1人数百円からが相場で、IT導入補助金を活用すれば初期費用などの導入コストを大幅に抑えられます。
  • 選定時は既存の勤怠管理システムとの連携性や、第三者認証の取得状況など高度なセキュリティ対策の有無を確認しましょう。


「労務管理システムを導入したいが、どう選べばよいのかわからない」「導入にかかる費用や手順を把握してから検討を進めたい」といった悩みを抱えている方は少なくありません。


入退社手続きや年末調整、社会保険の届出といった労務業務は、法令対応が求められるうえに手作業ではミスが発生しやすく、担当者の負担が大きい領域です。労務管理システムを導入すれば、こうした煩雑な業務を効率化し、コンプライアンス強化にもつなげられます。

本記事では、労務管理システムの基本から導入メリット・デメリット、主な機能、料金相場、選び方、そして導入ステップまでを体系的にわかりやすく解説します。

目次
  1. 1.労務管理システムとは
    1. 労務管理システムの定義と対応業務
    2. 勤怠管理システムとの違い
    3. クラウド型が主流の理由
  2. 2.労務管理システムを導入するメリット
    1. 入社手続き・届出業務の工数を削減できる
    2. 従業員データの一元管理で人件費を可視化できる
    3. 法改正への自動対応でコンプライアンスを強化できる
  3. 3.労務管理システム導入のデメリットと対処法
    1. 初期設定に時間がかかる
    2. セキュリティ対策の確認が必要
    3. 既存システムとの連携に注意が必要
  4. 4.労務管理システムの主な機能
    1. 入退社手続き・届出書類の自動作成
    2. 年末調整・マイナンバー管理
    3. 給与明細発行・勤怠管理との連携
  5. 5.労務管理システムの料金相場と費用感
    1. 初期費用と月額費用の相場
    2. 一般的な料金体系
    3. 補助金・助成金で費用を抑える方法
  6. 6.労務管理システムの選び方
    1. 自社の課題と必要機能を明確にする
    2. 既存システムとの連携性を確認する
    3. 操作性とサポート体制を確認する
    4. セキュリティ対策と電子申請対応を確認する
  7. 7.労務管理システム導入の流れ|5ステップ
    1. 1. 現状課題の洗い出しと導入目的の明確化
    2. 2. 製品選定と資料請求・デモで操作性を確認
    3. 3. 費用対効果を整理して社内承認を得る
    4. 4. 初期設定と勤怠管理システムとの連携
    5. 5. マニュアル整備と社内展開で定着を図る
  8. 8.まとめ

1.労務管理システムとは

この章では、労務管理システムの定義や対応業務、勤怠管理システムとの違い、クラウド型が主流となっている背景を解説します。

労務管理システムの定義と対応業務

労務管理システムとは、従業員の入退社手続きや社会保険届出、年末調整などの労務業務を効率化するためのツールです。これらの業務は紙やExcelで管理されることが多く、転記ミスや書類の紛失など多数のリスクがありました。

労務管理システムを導入することで、従業員がシステム上で直接情報を入力し、必要書類が自動生成されるため、担当者の作業負担を大幅に軽減できます。具体的な対応業務としては、雇用契約書の作成・締結、社会保険・雇用保険の届出、扶養控除申告書の収集、マイナンバー管理、給与明細の発行などが挙げられます。


これらの業務をシステム上で一元管理することで、情報の検索性が向上し、法定帳簿の保管もスムーズに行えます。

勤怠管理システムとの違い

労務管理システムと勤怠管理システムは役割が異なります。勤怠管理システムは出退勤の打刻や残業時間の集計、有給休暇の取得状況など「労働時間の記録」に特化したツールです。

一方、労務管理システムはその勤怠データを活用しながら、社会保険の届出や年末調整、雇用契約の締結といった「労務手続き全般」を網羅しています。近年は両方の機能を一体化した製品や、別々のシステムをAPI連携させて運用するケースも増えています。

自社が効率化したい業務範囲を明確にしたうえで、必要な機能を備えたシステムを選定することが重要です。

クラウド型が主流の理由

現在の労務管理システム市場では、クラウド型が圧倒的な主流となっています。その理由は大きく3つあります。

まず、初期費用を抑えられる点です。自社でサーバーを用意する必要がないため、導入コストが低く、中小企業でも手軽に始められます。

次に、法改正への自動対応が可能な点です。労働基準法や社会保険関連法令は頻繁に改正されますが、クラウド型であればサービス提供会社がシステムをアップデートするため、自社での対応負担がほぼ不要です。

そして、最後に場所を選ばずアクセスできる点です。リモートワーク環境でも労務業務を滞りなく進められます。こうした利便性から2026年時点、新規導入の大半がクラウド型を選択しています。

2.労務管理システムを導入するメリット

この章では、労務管理システム導入によって得られる主なメリットとして、工数削減・データ一元管理・コンプライアンス強化の3点を取り上げます。

入社手続き・届出業務の工数を削減できる

労務管理システムを導入する最大のメリットは、入社手続きや届出業務にかかる工数を大幅に削減できることです。従来の紙での運用では、新入社員から必要書類を回収し、内容を確認してから社会保険届出書を手書きまたはExcel入力で作成する必要がありました。


この一連の流れには多くの手間と時間がかかり、繁忙期には残業が発生することも多くありました。労務管理システムを使うことにより、従業員がWeb上で個人情報を直接入力し、システムが届出書類を自動生成します。


さらに、電子申請に対応したシステムの場合、役所やハローワークへ出向くことなくオンラインで手続きが完了します。こうした仕組みにより、担当者1人あたりの処理件数が増え、人件費の最適化にもつながります。

従業員データの一元管理で人件費を可視化できる

労務管理システムは、従業員の個人情報・雇用契約・給与データなどを一元管理できるため、人件費の可視化に役立ちます。従業員ごとの労働条件や手当の内訳をシステム上で即座に参照できるため、部門別・雇用形態別のコスト分析が楽になります。

また、情報が常に最新の状態に保たれるため、住所変更や扶養家族の追加といった身上異動にも迅速に対応可能です。紙やExcel管理では、情報の更新漏れや二重入力といったミスが発生しがちですが、システム化によってこれらのリスクを低減できます。

経営層への人件費レポート作成も効率化され、データに基づいた意思決定をサポートします。

法改正への自動対応でコンプライアンスを強化できる

労務管理システムを導入すると、法改正への対応負担を軽減できます。労働基準法や社会保険関連法令は毎年のように改正が行われ、届出書式の変更や計算ロジックの見直しが必要になります。


紙やExcelでの管理では、担当者が改正内容を調べ、書式を更新し、運用ルールを見直さなければなりません。この対応が遅れると、法令違反につながるリスクがあります。


一方、クラウド型の労務管理システムであれば、サービス提供会社が法改正に合わせてシステムを自動アップデートするため、常に最新の法令に準拠した運用が可能です。


2024年4月には建設業・運送業などへの時間外労働上限規制が適用されるなど、コンプライアンス強化の重要性は年々高まっています。法改正への対応を自動化できる点は、労務管理システム導入の大きなメリットといえるでしょう。

3.労務管理システム導入のデメリットと対処法

この章では、労務管理システム導入時に生じやすい課題として、初期設定・セキュリティ・既存システム連携の3点を取り上げ、それぞれの対処法を紹介します。

初期設定に時間がかかる

労務管理システムの導入時には、従業員情報や就業規則、各種マスタデータの登録といった初期設定に一定の時間が必要です。特に従業員数が多い企業では、既存の人事台帳からデータを移行する作業が負担になりやすいです。

そのため、まずCSVファイルでの一括インポート機能を備えたシステムを選ぶことが重要です。また、導入サポートサービスを提供している企業を選定した場合、初期設定を専門スタッフに任せられるため、社内の負担を軽減できます。
導入スケジュールには余裕を持ち、繁忙期を避けて移行作業を進めることも重要です。

セキュリティ対策の確認が必要

労務管理システムでは、従業員の氏名・住所・マイナンバーといった機密性の高い個人情報を扱います。そのため、情報漏洩や不正アクセスを防ぐセキュリティ対策が重要です。

システム選定時には、データの暗号化、アクセス権限の設定、操作ログの管理などの機能が備わっているかを確認しましょう。加えて、ISO27001やSOC2といった第三者機関によるセキュリティ認証を取得しているベンダーを選ぶと、一定の安全性が担保されます。


社内でも、管理者アカウントのパスワードポリシーを厳格化するなど、運用面でのルール整備を並行して進めることが求められます。

既存システムとの連携に注意が必要

労務管理システムを導入する際は、既存の勤怠管理システムや給与計算ソフトとの連携可否を事前に確認しましょう。連携ができない場合、勤怠データを手入力で労務管理システムに反映させる手間が発生し、効率化のメリットが半減してしまいます。

そのため、API連携やCSV連携に対応した製品を選定し、導入前にベンダーへ連携実績を確認しておきましょう。同一ベンダーのシリーズ製品を採用すれば、連携がスムーズに行える場合があります。

現状の業務フローを可視化し、どのデータをどのシステム間で連携させるかを明確にしたうえでツールを選びましょう。

4.労務管理システムの主な機能

この章では、労務管理システムに搭載されている代表的な機能として、入退社手続き・年末調整・給与明細発行の3つを紹介します。

入退社手続き・届出書類の自動作成

労務管理システムの中核機能が、入退社手続きに伴う届出書類の自動作成です。従業員がシステム上で氏名・住所・扶養家族などの情報を入力すると、社会保険の資格取得届・喪失届、雇用保険の被保険者資格取得届などが自動生成されます。

手書きや転記の必要がなくなるため、記入ミスや書類の抜け漏れを防止できます。電子申請に対応したシステムであれば、e-Govを通じて役所へオンライン提出が可能です。

これにより、書類の郵送や窓口への持参といった手間が省け、届出の完了までにかかるリードタイムも短縮できます。対応帳票数はシステムによって異なるため、自社が必要とする届出に対応しているかを事前に確認しておきましょう。

年末調整・マイナンバー管理

年末調整業務のデジタル化も、労務管理システムの重要な機能です。従業員がシステム上で扶養控除等申告書や保険料控除申告書を入力・提出し、システムが控除額を自動計算するため、担当者の集計作業が大幅に軽減されます。

ペーパーレス化により、紙の申告書を回収・保管する手間も省けます。また、マイナンバー管理機能を備えたシステムでは、マイナンバーの収集から保管、利用、廃棄までを法令に準拠した形で一元管理できます。

マイナンバーはアクセス権限を限定し、暗号化された状態で保管されるため、情報漏洩リスクを低減できます。年末調整の繁忙期を乗り越えるためにも、これらの機能は導入検討時の重要なチェックポイントです。

給与明細発行・勤怠管理との連携

多くの労務管理システムは、給与明細のWeb発行機能を備えています。従業員はマイページから給与明細を閲覧・ダウンロードできるため、紙の明細を印刷・配布するコストと手間が削減されます。

また、勤怠管理システムとの連携により、打刻データや残業時間がそのまま給与計算へ反映される仕組みも一般的です。データの二重入力が不要になり、計算ミスの発生リスクも低下します。

連携方法はAPI連携やCSVインポートなどシステムによって異なりますが、同一シリーズ製品であればシームレスにデータ連携できるケースが多いです。

5.労務管理システムの料金相場と費用感

この章では、労務管理システムの初期費用・月額費用の相場、代表的な料金体系、補助金・助成金の活用方法を解説します。

初期費用と月額費用の相場

労務管理システムの料金は、初期費用と月額費用の2つで構成されるのが一般的です。クラウド型の場合、初期費用は0円〜50万円程度まで幅があり、機能の充実度や導入支援の有無によって異なります。


月額費用は1ユーザーあたり200円〜1,100円程度が目安です。従業員数が多い企業ほど総額は増えますが、紙やExcelでの運用にかかる人件費・印刷費・郵送費と比較すれば、コスト削減効果を得られるケースが多いです。


一方、オンプレミス型(自社サーバー設置型)は初期費用が数百万円以上になることもあり、導入後も維持・保守の費用が継続して発生します。自社の予算と運用体制を踏まえて、どちらの形態が適しているかを検討しましょう。


初期費用と月額費用の相場(2026年時点)

項目

相場目安

補足

クラウド型:

初期費用

0円〜50万円程度

導入支援の有無や設定範囲で変動します。

クラウド型:

月額費用(1ユーザーあたり)

200円〜1,100円程度

機能範囲・プランによって上振れします。

オンプレミス型:

初期費用

数百万円以上になることもあります

サーバー構築・設定などを含むため高額になりやすいです。

オンプレミス型:

導入後の費用

維持・保守の費用が継続して発生します

月額課金がなくても、運用・保守の費用が別途かかります。

一般的な料金体系

労務管理システムの料金体系は、主に以下の3パターンに分類されます。

料金体系

特徴

向いている企業

従量課金制

1ユーザーあたり月額○円で課金。従業員数に応じて費用が変動

従業員数が変動しやすい企業

定額プラン制

月額固定料金で一定人数まで利用可能。超過分は追加課金

従業員数が安定している中小企業

機能別オプション制

基本機能は低価格で、年末調整やマイナンバー管理は別料金

必要な機能だけ選びたい企業


自社が利用したい機能と従業員規模を整理し、複数のベンダーから見積もりを取得して比較することが重要です。無料プランやトライアル期間を設けているサービスもあるため、実際の操作感を確かめてから本契約に進むとよいでしょう。

補助金・助成金で費用を抑える方法

労務管理システムの導入費用は、補助金・助成金を活用して抑えられる場合があります。代表的な制度が「IT導入補助金」です。


2025年度のIT導入補助金(通常枠)では、補助額は5万円以上450万円以下で、補助率は1/2以内(条件により2/3以内)です。対象となるのは、事務局に登録されたITツールのみであるため、導入を検討しているシステムが対象かどうかを事前に確認しましょう。


申請にはgBizIDプライムのアカウント取得が必要で、オンライン申請は最短即日、書類郵送申請は原則2週間以内が目安です。早めの準備を進めると安心です。


また、厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」でも、支給対象となる取組として「労務管理用ソフトウェアの導入・更新」が示されています。制度は年度や申請状況によって取り扱いが変わるため、最新情報は各公式サイトで確認してください。

6.労務管理システムの選び方

この章では、労務管理システムを選定する際に押さえておきたい4つのポイントとして、課題の明確化・連携性・操作性・セキュリティを解説します。

自社の課題と必要機能を明確にする

労務管理システムを選ぶ第一歩は、自社が抱える課題と必要な機能を明確にすることです。「入退社手続きの工数を減らしたい」「年末調整をペーパーレス化したい」「電子申請に対応したい」など、優先度の高い課題を洗い出しましょう。

その課題を解決できる機能を備えたシステムに絞り込むことで、比較検討の効率が上がります。多機能なシステムは魅力的に見えますが、使わない機能にコストをかけるのは非効率です。

まずは基本機能からスタートし、必要に応じてオプションを追加できる拡張性のある製品を選ぶのも一つの方法です。

既存システムとの連携性を確認する

労務管理システムは単体で完結するものではなく、勤怠管理システムや給与計算ソフトと連携して初めて真価を発揮します。導入前に、自社で利用中のシステムとのAPI連携やCSV連携が可能かを必ず確認しましょう。

連携ができない場合、データを手動で転記する手間が発生し、効率化の効果が薄れてしまいます。同一企業のシリーズ製品であれば、データ連携がシームレスに行えるケースが多いです。

また、将来的に他のシステムを追加導入する可能性も考慮し、拡張性の高い製品を選んでおくと安心です。

操作性とサポート体制を確認する

労務管理システムは、人事担当者だけでなく従業員も利用するため、操作性の良さは重要な選定基準です。直感的に操作できるUI設計になっているか、スマートフォンやタブレットからもアクセスできるかを確認しましょう。

無料トライアルやデモを提供しているベンダーが多いため、実際に試した後、判断することをおすすめします。また、導入後のサポート体制も大切です。


電話・メール・チャットでの問い合わせ対応、操作マニュアルの充実度、導入時の研修サービスの有無などを比較し、社内にIT知識が豊富な人材がいない場合でも安心して運用できる体制かを確かめましょう。

セキュリティ対策と電子申請対応を確認する

従業員の個人情報やマイナンバーを扱う以上、セキュリティ対策は妥協できないポイントです。データの暗号化、二要素認証、アクセス権限の細かな設定、操作ログの保存といった機能が備わっているかを確認しましょう。

ISO27001やSOC2などの第三者認証を取得しているベンダーであれば、一定のセキュリティ水準が担保されています。加えて、e-Govなどの電子申請に対応しているかも重要です。

電子申請に対応していれば、社会保険や雇用保険の届出をオンラインで完結でき、業務効率が大幅に向上します。

7.労務管理システム導入の流れ|5ステップ

この章では、労務管理システムを導入する際の具体的な手順を、5つのステップに分けて解説します。

1. 現状課題の洗い出しと導入目的の明確化

労務管理システム導入の第一ステップは、現状の業務課題を洗い出し、導入目的を明確にすることです。

  • 入退社手続きに毎月◯時間かかっている

  • 年末調整の書類回収が煩雑

  • 電子申請に対応できていない


上記のような具体的な課題を数値やエピソードで整理しましょう。課題が明確になれば、システムに求める機能や優先順位が定まり、製品選定の判断軸が明確になります。

この段階で関係部署(経理・総務・情報システム部門など)の意見をヒアリングしておくと、導入後の運用がスムーズに進みます。

2. 製品選定と資料請求・デモで操作性を確認

課題と導入目的が整理できたら、条件に合致する製品をリストアップし、資料請求やデモ依頼を行います。複数の企業から資料を取り寄せ、機能・料金・サポート体制を比較しましょう。

無料トライアルを提供しているサービスであれば、実際の操作感を確かめられます。デモでは、入退社手続きの流れや年末調整の画面、電子申請の操作手順などを確認し、自社の業務フローに合致するかを見極めましょう。
比較表を作成し、客観的に評価できる状態にしておくと、社内への説明もしやすくなります。

3. 費用対効果を整理して社内承認を得る

製品の候補が絞り込めたら、費用対効果を整理して社内承認を得るステップに進みます。導入費用(初期費用・月額費用)だけでなく、現状の業務にかかっている人件費・印刷費・郵送費などを試算し、システム導入によってどの程度削減できるかを数値化しましょう。


IT導入補助金などの活用も含めて検討すると、導入ハードルを下げられます。

経営層への説明資料には、定量的なコスト削減効果に加え、法令遵守の強化や担当者の残業削減といった定性的なメリットも盛り込むと説得力が増します。

4. 初期設定と勤怠管理システムとの連携

社内承認を得たら、システムの契約を締結し、初期設定に移ります。従業員情報の登録、就業規則や届出に関するマスタデータの設定、電子申請のための認証情報の登録などを行います。

既存の人事台帳からデータを移行する場合は、CSVインポート機能を活用すると効率的です。また、勤怠管理システムや給与計算ソフトとの連携設定もこの段階で行います。

連携テストを実施し、データが正しく受け渡されるかを確認しておきましょう。導入支援サービスを利用すれば、専門スタッフのサポートを受けながら設定を進められます。

5. マニュアル整備と社内展開で定着を図る

初期設定が完了したら、社内展開に向けてマニュアルを整備し、従業員への周知を行います。システムの操作方法だけでなく、「いつまでに何を入力するか」といった運用ルールも明文化しておくと、問い合わせ対応の負担を軽減できます。

説明会やオンラインセミナーを開催し、従業員が実際に操作する機会を設けると定着が進みやすいです。導入直後は質問が集中しやすいため、FAQ集を用意しておくと効果的です。

運用開始後も定期的に利用状況を確認し、課題があれば改善策を講じることで、システムの効果を最大化できます。

8.まとめ

本記事では、労務管理システムについて、基本的な定義から導入メリット・デメリット、主な機能、料金相場、選び方のポイント、そして導入ステップまで幅広く解説しました。


労務管理システムの導入は、入退社手続きや年末調整といった煩雑な業務の効率化だけでなく、法改正への確実な対応やコンプライアンス強化にも直結します。導入を検討する際は、まず自社の労務業務における課題を明確にすることから始めましょう。


そのうえで、既存システムとの連携性・操作性・セキュリティの観点から複数のサービスを比較し、無料トライアルやデモで実際の操作感を確かめることが重要です。


働き方改革の推進やDX化の加速に伴い、労務管理のデジタル化は今後ますます重要性を増していきます。IT導入補助金などの支援制度も活用しながら、自社に最適なシステムを選定し、労務業務の効率化と担当者の負担軽減を実現する第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

労務管理システムの導入方法とは?費用相場・選び方・機能・メリット・導入手順をわかりやすく解説に関するよくある質問

従業員の入退社手続きや社会保険の届出、年末調整などの労務業務を効率化するツールです。紙やExcelで行っていた煩雑な作業をデジタル化し、従業員が直接入力することで担当者の転記ミス防止や負担軽減が可能になります。
勤怠管理は打刻や残業集計など「労働時間の記録」に特化したツールです。対して労務管理はその勤怠データを活用し、社会保険の届出や雇用契約の締結など「労務手続き全般」を網羅します。近年は両者を連携して運用するケースも増えています。
主な理由は、サーバー不要で初期費用を抑えられる点、ベンダーによるアップデートで法改正へ自動対応できる点、そして場所を問わずアクセス可能な点です。利便性の高さから、2026年時点の新規導入の大半がクラウド型を選択しています。
従業員がWeb上で情報を直接入力することで、届出書類が自動生成されます。電子申請対応の製品なら、役所へ出向かずオンラインで手続きが完了します。これにより、記入ミス防止や繁忙期の残業削減、リードタイムの短縮が実現可能です。
クラウド型なら、ベンダーが法改正に合わせてシステムを自動更新します。担当者が自ら改正内容を調べて書式等を修正する手間が省け、常に最新の法令に準拠した運用が可能になります。これにより法令違反リスクを防ぎ、コンプライアンスを強化できます。
既存の人事台帳から一括でデータを移行できる「CSVインポート機能」を備えた製品を選ぶことが重要です。また、専門スタッフによる導入サポートを活用すれば、社内の負担を軽減できます。繁忙期を避け、余裕を持った日程を組むことも大切です。
データの暗号化やアクセス権限、操作ログ管理などの機能を確認しましょう。また、ISO27001等の第三者認証を取得しているベンダーを選ぶと一定の安全性が担保されます。社内でも管理者パスワードの厳格化など、運用ルールの整備を並行すべきです。
2026年時点のクラウド型では、初期費用が0円〜50万円程度、月額費用は1ユーザーあたり200円〜1,100円程度が目安です。一方、オンプレミス型は自社サーバー構築が必要なため初期費用が数百万円以上に上り、維持・保守費用も別途発生します。
「IT導入補助金」が代表的です。2025年度の通常枠では、条件により最大450万円、補助率は1/2〜2/3以内となっています。また、厚生労働省の「働き方改革推進支援助成金」の対象となる場合もありますが、最新情報は公式サイトで確認が必要です。
最初に現状の業務課題を洗い出し、導入目的を明確にすることです。入退社手続きの工数削減や年末調整のペーパーレス化など、優先順位を定めて機能を選定しましょう。課題が具体化すれば製品の判断軸が定まり、関係部署との調整もスムーズに進みます。

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この記事の監修者

SES Labo 編集部
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